フィラリア症

フィラリア症とは

フィラリアは蚊が媒介する感染症で、蚊がフィラリア症の動物を吸血し、その蚊が健康な動物を吸血することで感染します。

フィラリアは別名「犬糸状虫」とも呼ばれ、感染するのは犬が代表的ですが、実は猫にも感染します。

犬では感染すると動物の体の中で成長し、最終的に心臓の血管に寄生します。

症状は咳をしたり、疲れやすくなったり、呼吸困難などが認められるようになります。
特に猫では急性のアレルギー反応による呼吸困難が認められることがあります。
フィラリアは心臓、肺、肝臓、腎臓など幅広い臓器に障害を与えると言われていて、重症化すると亡くなることもある恐い感染症です。

治療法

治療法は、血管内に先端にはさみのついているワイヤーを入れてフィラリアを摘出したり(吊り出し法)、薬剤を用いてフィラリアを倒す(駆虫する)方法などがあります。
しかし、血管の中で大量のフィラリアが死ぬと、血管内で詰まったり、アレルギー症状を引き起こすため、治療には十分な注意が必要です。

治療法について、近年フィラリアに共生(感染)しているボルバキアという細菌が注目されています。
ボルバキアはフィラリアの成虫の繁殖能力や、アレルギー症状に関与していると考えられています。
そのため、フィラリア症の動物にボルバキアを退治する抗生剤を投与することで、徐々にフィラリアの子供(ミクロフィラリア)を少なくしたり、アレルギー症状を軽減させて安全に、早期にフィラリア症の治療を行うことができると言われています。
また、通常は3~4年かかるフィラリア症の治療期間が1~2年間短縮できるという報告があります。

フィラリア症はフィラリアの予防薬を定期的にしっかりしていればほぼ100%防げます、
わんちゃん、ねこちゃんをフィラリアから守るため予防していきましょう。