三尖弁逆流症
三尖弁逆流症とは
三尖弁逆流症(さんせんべんぎゃくりゅうしょう)は、心臓の右側にある三尖弁(三つの弁からなる弁)が正しく閉じることができず、血液が逆流してしまう状態を指します。
通常、三尖弁は右心房と右心室の間にあり、血液が一方向に流れるように調整しています。
しかし、逆流症が起こると、右心室から右心房に血液が逆戻りするため、心臓の働きに負担がかかります。
主な原因
弁の損傷や異常
感染性心内膜炎や発熱など。
右心室の拡張
心不全や肺高血圧症など(右心室が拡大すると弁が正常に機能しなくなるため)。
先天性疾患
エプスタイン奇形など。
その他
心臓の外傷や薬剤の影響。
症状
● むくみ・浮腫・腹水(特に足や腹部)
● 元気や活動性の低下(動きたがらず、ずっと寝ているなど)
● 息切れ(動くが、すぐに疲れてしまうなど)
● 頸静脈の膨大
診断
心エコー図(超音波)検査や心電図、胸部X線などの検査で診断します。
治療
軽度の場合は経過観察が行われることもありますが、重症の場合は以下の治療が検討されます。
薬物療法
利尿薬や心不全治療薬。
外科手術
開心術による弁の修復。
適切な治療を受けることで症状の改善や進行の抑制が可能です。